複数プラントを有する地域冷暖房システムの熱融通の有効性に関する研究
木虎 久隆, 宮田 翔平, 赤司 泰義
空気調和・衛生工学会 論文集, 2023, 48 巻, 316 号, pp. 1-8
https://doi.org/10.18948/shase.48.316_1
Abstract
本研究では、まずDHCシステムにおいて2 つの蓄熱槽を有するプラント間で実際に運用されている熱融通の効果を分析し、高効率な熱回収熱源機の運転増加や超低負荷運転の回避によるエネルギー効率の向上を確認した。次にシミュレーションを使用して対象プラント間で効果的な熱融通を行える条件について検討した。竣工年度が大きく異なる場合など、プラント間で熱源機の効率に差がある場合や、建物の用途(負荷パターン)が異なる場合であっても、熱融通により適切に片側のプラントに負荷を集約することで効率向上が見込めることを示した。