自動制御ロジック・パラメータを考慮した空調システムのVAV・VWV・CO2濃度制御の省エネ効果に関する研究 第1報-シミュレーションの構築とVAV・VWV制御の省エネ効果の検討
山本 慎, 宮田 翔平, 赤司 泰義, 澤地 孝男, 百田 真史
空気調和・衛生工学会 論文集, 2021, 46 巻, 293 号, pp. 23-32
https://doi.org/10.18948/shase.46.293_23
Abstract
制御ロジック・パラメータに基づく空調機器の挙動を詳細に再現し、様々な制御の省エネ効果を定量的に算出可能な独自のプログラムの構築を行った。実在する実験棟の建物・空調システムを対象としてモデル化し、実験棟で導入されている VAV/VWV制御ロジックを導入した。各計算モデルの精度の検証と実測値との比較を行うことで構築したシミュレーションの妥当性の検証を行った。さらに、構築したシミュレーシ ョンを利用して VAV・VWV 制御による年間の消費電力量への影響を定量化し、 VAV/VWV 制御による各月の詳細な制御結果を分析した。負荷の大きい時期に合わせて調整したパラメータでは他の時期に制御性が悪化する結果が得られたことから、月ごとにパラメータを調整することで制御性が改善される可能性が示された。