実大実験棟を用いた日射遮蔽物を有する開口部の断熱性能・日射熱取得性能の実測調査
谷口 景一朗, 前 真之, 季 思雨, 高瀬 幸造, 児島 輝樹, 岸本 尚子
日本建築学会技術報告集, 2020, 26 巻, 64 号, pp. 1001-1006
https://doi.org/10.3130/aijt.26.1001
Abstract
サステナブルな社会の実現に向け、設備のデジタルデータを活用した性能評価やシステムシミュレーション等を用いた改善検討による機能維持・向上が求められる。そのようなデータ基盤に必要な情報には現状のBIMでは記述が難しいものが含まれ、SDM(セマンティックデータモデル)という汎用フォーマットを用いた空間・設備の機能関係の記述が有用と考えられる。一方、日本の多くの建物をデータ化する材料として図面しかないケースが多い。そこで本稿では、既存の大学校舎10棟の機械設備図面の分析をし、マルチパッケージ型空調の機器表を入力として機能関係・所在・仕様のSDMに基づくセマンティックデータを生成するプロセスを構想し、分析対象建物の類型化で得た4グループの代表 4 棟に対して実装した変換プログラムの試行・評価を行った。その検討により本手法の可能性と限界を整理した。